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部下の失敗 [話の種]

シンガポールで仕事をしていたときに中国系シンガポーリアンの部下Mr.Limがタクシーの中にプラスチックのチューブに入った電子部品の束を置き忘れてしまうという失敗をしでかしました。
なんとあほな奴かと思い、どう責任を取らせようかと考えていたところに本人が神妙な顔をして私の前に顛末を説明しに来ました。
「問題を起こしてしまいました、本当に済みませんでした」
仕事内容は丁寧で真面目な人間であり、本人も素直に謝って反省しているということが表情から痛いほど分かりましたので、気持ちを180度変えてどこかで読んだ次の言葉を思い出して流暢でない英語で伝えました。
「問題は解決できなかった時に初めて問題なのであって、解決できれば問題ではなくなるのだから解決するよう努力して下さい」
Mr.Limは彼の想定外の私の寛大な言葉に驚いた様子でした。
それ以来、私はローカルの人間から「オープン・マインド」な人間と思われたようです。
あのとき、怒りにまかせて日本語で怒鳴りつけなくて良かったと今でも思います。
実は英語でどう怒鳴るのかとっさに思い浮かばなかっただけなんですが。

いつも馬鹿げた話を最後まで読んで頂きありがとうございます。感想、批評、ご意見、左の「メッセージを送る」から頂ければ今後の励みになります。

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